トランジスタ雑談
避けて通れないバイアス
「バイアス」という単語は、「傾向」「偏向」「先入観」といった思考や判断に特定の偏りをもたらす思い込み要因や得られる情報が偏っていることによる認識の歪みのことを意味する表現と、ネットにはありますが、トランジスタでのバイアスとは何でしょう? 「傾向」かなぁ(笑) ちなみに、複数のトランジスタで回路を作る時、バイアス値が近いトランジスタを選んだ方が良いです。ほぼ同じなんですけどね。この辺りは地味な調査が必要ですね。
左図を見て下さい。ベースエミッター間(Vbe)が、だいたい0.6V以上になるとベース電流(Ib)が流れ出します。この直流電位が常に存在しないとベース電流は流れないので増幅はできません。ですから、この直流0.6V以上を常にベースエミッター間に与える必要があります。入力信号の無いベースエミッター間にも、この直流0.6V以上を流します。これらのベースとエミッタ間の電圧と電流をバイアス電圧とバイアス電流と呼び、コレクタとエミッタ間に流す電圧と電流もバイアス電圧、バイアス電流と呼びます。
今回はベース電流を200uAと決めているんので、図で判るようにバイアス電圧は直流0.7Vぐらいが必要となります。
良く知られているバイアス回路(トランジスタのVbeに0.6V以上を流す仕組み)には3つあります。他にもっと良い方法が見つかれば、実用新案で出してはどうだろうか? 我が倶楽部にも夢見る男が一人います(笑) 確かに「増幅回路を作るとはバイアス回路を作ること」と自分も感じてます。
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